グランド・ロマンス『王家に捧ぐ歌』−オペラ「アイーダ」より− 脚本・演出:木村信司
中日劇場公演
公演期間:2月2日(水)〜2月24日(木)

この公演は終了いたしました(2005年)

出演者

[解 説]
 イタリアの大作曲家ヴェルディの円熟期のオペラとして有名な「アイーダ」を、宝塚ヴァージョンとして新たな脚本、新たな音楽で1本立て豪華大作として上演、大好評を博す。2003年度芸術祭演劇部門優秀賞受賞作品。

 古代エジプト。エジプト王国はファラオの命のもと次々と領地を拡大していた。ファラオは、イシスの神の神託によりエチオピアと戦うべく新しい将軍の名がもたらされるであろうと告げる。エジプトの若き将軍ラダメスは、もし任命されるのが自分であったらと胸を躍らせていた。それというのも、自分が選ばれエチオピアに勝利したあかつきには、エチオピアの解放を願い出るつもりだった。ラダメスは、今では捕らわれの身となっているエチオピアの王女アイーダに密かに想いを寄せていたのである。そしてアイーダもまたラダメスに恋心を抱いていたが、アイーダは戦いは平和を生まず新たな戦いを生むだけだと考えていた。一方、もう一人ラダメスに想いを寄せる女性がいた。エジプトの王女アムネリス。出陣を前にラダメスがアイーダに指輪を贈るのを見たアムネリスは、ラダメスのアイーダへの想いを見て取る。そしてアイーダの胸は、ラダメスへの愛と祖国への思いに揺れるのだった。

 エチオピア軍は、国境を越えテーベへと迫っていた。ラダメスは出撃し、エジプトを勝利へと導く。
 アムネリスは、ファラオの娘であり全てを手に入れられる身分であるにも拘わらず、ラダメスの心だけは手にすることができないことを嘆いていた。そこへ、エジプトが大勝利を収め、エチオピア王アモナスロを捕らえたとの報がもたらされる。アムネリスはアイーダの気持ちを探り出そうと企む。祖国の敗戦を悲しみ父を気遣うアイーダに偽りの優しさを見せ近付いたアムネリスは、ラダメスが戦死したと嘘をつく。動揺したアイーダは彼を愛していると本心を吐露してしまう。それを聞き態度を豹変させたアムネリスは、身分違いの恋を激しく責め、アイーダをうちのめす。

 首都メンフィスに、華やかに凱旋する兵士たち。ラダメスは、勝利の褒美として捕らえたエチオピア人の解放を願い出た。そして今こそ戦いに終わりを告げ、地上に平和をと訴える。神官をはじめ人々は反対するが、ファラオはその反対を押してラダメスの願いを聞き入れる。

 果たして、エジプトに平和は訪れるのか、負けたエチオピアはこのままでいるのか……。ラダメスとアイーダの愛は、そしてアムネリスの想いは……。
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