はじめに
宝塚歌劇団では、本年5月4日〜6月18日までの雪組宝塚大劇場公演、また7月6日〜8月12日までの雪組東京宝塚劇場公演におきまして、三井住友VISAカードをはじめとするVJAグループご有志各社様のご協賛を賜り、三井住友VISAミュージカル『エリザベート』−愛と死の輪舞(ロンド)−を上演致します。1996年の雪組での初演以来、多くの皆様に支持され愛され続けてまいりました名作が、2年振りに宝塚歌劇の舞台に華やかに登場致します。
ウィーン・ミュージカル『エリザベート』から宝塚の『エリザベート』へ

 『エリザベート』は1992年、オーストリアのアン・デア・ウィーン劇場で初演、98年までロングランされた後、ハンガリー、スウェーデン、オランダ、ドイツにおいても上演された人気ミュージカルです。

 類稀な美貌の持ち主であると同時に、自由奔放な生き方を求めた少女エリザベートが、オーストリア皇后となったことから辿ることになる数奇な運命。そこに彼女を愛する黄泉の帝王トート(死)という抽象的な役を配した独創的なストーリー、美しい旋律で彩られたミュージカル・ナンバーで綴った高い音楽性を持つミュージカル『エリザベート』。

 宝塚歌劇団では、1996年に、世界各地での海外上演に先駆けて、日本で初演。トート一路真輝、エリザベート花總まりによる雪組で上演しました。オリジナル脚本から主役をトートへと置き換え、また日本の観客に分かりやすく見直し、宝塚独自の演出・振付・装置・衣装により宝塚版として上演した完成度の高い舞台は、各方面より高い評価を頂戴し、お客様からの絶大な支持を得ました。その後、1996年星組、1998年宙組、2002年花組、そして2005年月組と再演を重ね、観客動員数143万人を誇る、宝塚歌劇を代表する作品の一つとなりました。上演回数は、この度の雪組公演中に700回に達します。

水夏希を中心とした新生雪組が名作に新たな息吹を

 6回目の上演となる今回の舞台で主演のトートを演じますのは、この公演が宝塚大劇場での主演お披露目公演となる水夏希。

  これまで歴代のトートがそれぞれの持ち味で異なる味わいのトートを作り上げてきましたが、その妖しい魅力で、水夏希ならではのトート像を鮮烈に創り出してくれることと期待されます。

  そしてタイトルロールを演じますのは、星組から組替えとなり、雪組主演娘役となった白羽ゆり。星組主演娘役として『ベルサイユのばら』のマリー・アントワネットなどの大役をこなしてきた実績を持ち、歌唱力にも定評があるだけに、客席を圧倒する存在感を示してくれることでしょう。

 その他、エリザベートの夫であるオーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ役には花組から組替えとなった彩吹真央。ミュージカル『ファントム』でも、伸びやかな歌唱力を存分に発揮した舞台を見せた実力派。また、エリザベート暗殺者で狂言回しの難役ルキーニには、音月桂が挑戦。これまでにない役所で新境地開拓の舞台となることでしょう。悲劇の皇太子ルドルフには、若手男役の凰稀かなめが抜擢されました。  

 初演から6度目の上演となる『エリザベート』は、小池修一郎による更に練り上げられた演出、そして新生雪組のフレッシュなキャスティングにより、また新たな1ページを刻みます。

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