演出家メッセージ

岡田敬二(『ロマンス!!(Romance)』作・演出)

作品のテーマと見どころ

“Romance”とはフランス語で冒険、恋愛、空想といった意味の“ロマン”に由来しています。
私は毎回『ル・ポァゾン』なら“愛の媚薬”、『ダンディズム!』なら“男の美学”、というように公演ごとにテーマを決めています。
『ロマンス!!(Romance)』のテーマは“初恋” “失恋” “友情”そして、“希望・夢”です。
私のロマンチック・レビュー・シリーズは、オープニングの“色彩”も見どころのひとつです。衣装の任田幾英先生、装置の大橋泰弘先生と話し合い、毎回、華やかで、温かみのあるオープニングを考えていますが、今回は紫陽花をテーマにしています。
中詰では、映画「裸足の伯爵夫人」の主題歌「裸足のボレロ」をモチーフにスペクタクルな場面を展開します。


星組トップコンビの印象

北翔は私が作・演出を担当した『シトラスの風』(1998年宙組)で初舞台を踏みました。その後、2000年のドイツ・ベルリン公演や2012年の『宝塚巴里祭』、ビルボードライブ、星組全国ツアー公演『Amour それは…』、バウホール公演『One Voice』で一緒に作品を創っています。
実力、人気、人柄のどれをとっても宝塚歌劇団が誇る魅力的なトップスターです。
今回、北翔の退団公演で、一緒に作品を創ることができるのは光栄ですし、楽しみです。

妃海は本当に可愛らしい、素敵なトップ娘役になりました。特に、『One Voice』での可愛らしさ、魅力は特筆すべきものでした。北翔との相性も素晴らしいものがありましたので、二人の退団は本当に寂しいと感じています。
妃海も私が手掛けた『Amour それは…』(2009年宙組)で初舞台を踏みました。
95期からは星組の妃海をはじめ、月組の愛希れいかや、宙組の実咲凜音と、トップ娘役を3人輩出しています。また、男役も有望な人材が豊富です。
初舞台公演を担当した演出家として嬉しく思います。


お客様へのメッセージ

私たちが作る舞台を通じて、お客様に“明日への夢・希望・ガッツ”などを感じでいただくことができれば嬉しく思います。
宝塚歌劇ショー作品の上演時間は約1時間ですが、それが単なる1時間の娯楽ではなく、“滋養と陶酔”の1時間であって欲しいと願っています。
作曲の吉﨑先生とも話し合っていますが、ご観劇後に花乃みちの帰途で、テーマ曲の一部を口ずさんでいただけたら最高です。

  

齋藤吉正(『桜華に舞え』作・演出)

作品のテーマと見どころ

今作のテーマは“義”と“勇気”と“真心”です。
北翔をはじめ、上級生から下級生に至るまで、出演者全員の熱演が見どころのひとつになると思います。


星組トップコンビの印象

北翔が築いてきたキャリア、芝居・歌・ダンスといったテクニックの素晴らしさは今更改めて話すまでもないかと思います。
彼女は春のように優しく、夏のように晴れやかで、秋のように穏やかで、冬のように逞しい人です。
心優しいぼっけもん(鹿児島の方言で大胆なひと。暴れん坊)である桐野利秋と北翔海莉。僕自身楽しみにしています。

そして相手役の妃海が演じるヒロインは命の尊さを知る会津娘、大谷吹優です。
妃海は全身からタカラヅカ愛が溢れる、本当に可愛らしい娘役です。心遣いが行き届く、しっかりした日本女性なので今回の役にぴったりなのではないかと思います。


お客様へのメッセージ

全てのシーン、全ての出演者の一挙一動にご期待ください。