『A-“R”ex』−如何にして大王アレクサンダーは世界の覇者たる道を邁進するに至ったか−

梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ公演

公演期間:12月14日(金)〜12月26日(水)

この公演は終了いたしました(2007年)

出演者主な配役ポスター画像
『A-“R”ex』−如何にして大王アレクサンダーは世界の覇者たる道を邁進するに至ったか−

作・演出/荻田浩一

[解 説]
 歴史に名高いマケドニアの王・アレクサンダー3世の短くも烈しい生涯を、時にコミカルに時にシュールに、ポップでシニカルな音楽に乗せて描くショー・ミュージカル。
舞台は、ミュージカル『アレクサンダー大王の物語』のリハーサル風景として進められ、主人公・アレクサンダー大王は、そこでは、親しみを込め、またはアイロニカルに「アレックス」と呼ばれる。

紀元前356年、ペルシアとの戦争に疲弊したギリシア世界。
辺境の地マケドニアの王子として生まれたアレックスは、混迷するギリシアを統一しようとしていた父王が頓死し、決断を迫られる事となる。
即ち、父の後を継いで戦争を続けるか、否か。
そして、そこには様々な人々、もしくは神々の思惑があった。
例えば、母オリンピア。父王の存命中には、夫と対立して戦争を批判していたものの、途端に掌を返したように、息子の栄光と帝国の繁栄の為に戦争を推奨する。
または、女神アテナ。ギリシア世界の盟主たる都市国家アテナイの守護神たる彼女は、もう一方の盟主国スパルタの守護神ポセイドンと結託して、今まで顧みることのなかった辺境マケドニアの王子を、ギリシア世界復権の旗頭にしようと企んでいる。女神は、思い悩むアレックスの前に、自らの使いを差し向ける。
アテナの使者、彼女こそ、勝利の女神ニケ。アレックスはニケと恋に落ち、彼女が指し示す道を進もうと決意する。だが、その道のりこそ、凄惨で苛烈な戦線に他ならず、二度と故郷に戻ることのない遠征の始まりだった。
誰もが、彼を戦場へと駆り立てる。
 彼は迷うことなく、戦地に赴くようになる。
 エジプト、ペルシア、インド。彼の旅は止め処なく、果てしない。

20歳でマケドニアの王位に就いたアレックスが、紀元前323年、32歳の若さで他界するまで。その、彼が駆け抜けた束の間が、様々な混交の中で浮き彫りにされていく。