『風と共に去りぬ』のストーリーを時代背景と共にご紹介いたします。
アメリカ南部タラの大農場主の娘で、その界隈の青年たちの憧れの的であるスカーレット・オハラは、想いを寄せているアシュレがメラニーと結婚した面当てに、メラニーの兄であるチャールズと愛のない結婚するも、彼の戦病死により若くして未亡人となっていた。 アトランタへとやってきたスカーレットは、南北戦争開戦前に樫の木屋敷で会ったレットと再会する。 ある日、陸軍病院の義捐金を募るバザーで、ダンス相手を競売で入札することになる。北軍の封鎖を破り軍需物資を南部へと運び暴利を得ていたレットは、喪中のスカーレットに金貨で150ドルという法外な値をつける。スカーレットは彼の申し出を受けて喪服のまま踊り、皆を驚かすのだった。 |
1860年 11月 | リンカーン、第16代大統領となる |
12月 | サウス・カロライナが合衆国連邦を離脱 | |
1861年 1月 |
南部諸州(フロリダ、ジョージア、アラバマ、ミシシッピー、ルイジアナ、テキサス)が合衆国連邦を離脱。 南部同盟(Confederate States of America)を結成。 |
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4月 | 南部の一部隊がサウス・カロライナ州チャールストン港のサムター砦を攻撃し、南北戦争勃発 | |
1862年 9月 | アンティタムの戦。優勢だった南軍が劣勢に変わる。 | |
アシュレが戦地から休暇で帰ってきた。アシュレへの変わらない恋心を抱くスカーレットは、激しい想いを訴える。しかしアシュレは、身体の弱い妻メラニーのことを頼み、再び戦線へと戻っていくのだった。 | 1863年 1月 | リンカーンが奴隷解放宣言 |
3月 | 北部の徴兵令実施 | |
7月 | ゲッティスバーグの戦。南軍の敗退。 | |
南軍の敗色が濃くなり、北軍がアトランタ近郊に迫っていた。 レットは、スカーレットとメラニーを連れて炎上するアトランタから脱出した。タラに向かう途中、レットは南軍に志願するため、追いすがるスカーレットに情熱的な口付けを残して、単身アトランタへと引き返して行く。 すっかり荒れ果てたタラに帰ってきたスカーレットは、悲しみに耐えながら、タラを守り抜くことを心に誓うのであった。 |
1964年 9月 | アトランタ陥落 |
1865年 4月 |
南部の首都リッチモンド陥落。南北戦争終わる。 リンカーン暗殺される。 |
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12月 | 連邦議会が奴隷制を廃止する合衆国憲法修正第13条を批准。 | |
南軍の敗北によって戦争は終わった。 スカーレットは戦地から帰ってきたアシュレたちと畑仕事に明け暮れていた。しかし、収穫も見込めないほど荒廃したタラに多額の税金が増加されることになる。スカーレットはタラを守るためにレットの求愛を受け入れ、結婚を決意する。 |
1866年 | 公民権法案を通過させ、解放民局を新設。 |
1867年 | 連邦議会は、南部を5つの軍管区に分割し、その各区を北部の将軍に管理させる。 | |
レットとスカーレットは、アトランタに新居を建てた。 しかし、北部の人々とも交流を持つ二人に対する、古き良き南部を懐古する人々の風当たりは強く、裏切り者も同然の扱いを受けるのだった。 |
1868年 |
アメリカ合衆国憲法修正第14条批准 ジョージア州の首都がアトランタに移る。 ジョージア州の知事選で黒人にも投票所が開放され、共和党のルーファス・ブラックが当選。 |
ある日、昔を懐かしむスカーレットとアシュレが抱き合っているのを街の人に見られてしまう。噂は街中に拡がり、レットの耳にも達した。 嫉妬に苦しむレットとスカーレットが争ううち、スカーレットが階段から転落してしまう。 レットは、スカーレットが危篤状態に陥ったことにうろたえ、メラニーに取りすがり、スカーレットを心底から愛していると告白した。メラニーはそんなレットを聖母のような優しさで支えるのだった。 その後、メラニーは流産が元で倒れ、息を引き取った。メラニーを喪い茫然自失となるアシュレの姿を見たスカーレットは、自分が本当に愛していた人、そして愛してくれていた人はレットだと悟る。 レットに全てを打ち明け許しを請うが、レットは唯一人、いずこともなく旅立っていくのだった。 |
1870年 | 憲法改正(白人と黒人の公民権の平等) |
1871年 | ブラック知事が辞職。民主党の知事が当選し、ジョージア州が復権。 | |
1872年 | 連邦議会は総合的な恩赦法を可決。旧反乱軍のおよそ500人を除く全員に、政治権を全面的に復活させた。 |