ミュージカル『白夜の誓い』−グスタフ三世、誇り高き王の戦い−
ロココの寵児として、北欧史にその名を残すスウェーデン国王・グスタフIII世の波乱に満ちた生涯を描くミュージカル。
腐敗した貴族政治からの脱却を図り、内政を改革。ロシアとの戦いでは歴史的な大勝利を収めた名将として知られる一方、民衆を愛し、華やかな北欧文化を開花させたグスタフIII世。権謀術数渦巻く宮廷社会、激動のうねりを見せる18世紀のヨーロッパで、ひたむきに生きた一人の男の愛と友情、そして信念を貫いた勇気ある戦いを、多彩な登場人物を絡ませながら壮大なスケールで謳い上げる一大叙事詩。
スウェーデン国王 グスタフ三世
1746年
出生
1771年
スウェーデン国王に即位
1772年
クーデター

当時スウェーデンの政権は農民、市民と貴族らによる身分制議会が握っており、王権は極めて弱いものでしたが、グスタフIII世は国王に即位後すぐに近衛兵を用いてクーデターを起こし、無血で成功を収めます。ストックホルム市民から「王国の再建者」と歓喜をもって迎えられ、その後自ら国政に関与、身分制議会を尊重しながらも専制的な君主として振る舞い内政改革を行ったことで、永きに渡りスウェーデンを弱体化せしめた「自由の時代」は幕を下ろすこととなります。

1780年
武装中立同盟に参加
1783年
アメリカ・スウェーデン友好通商条約締結
1786年
スウェーデン・アカデミーを設立。

スウェーデン・アカデミーはグスタフIII世により、1786年に設立されたスウェーデンの学士院で、一般的にはノーベル文学賞の選考機関として世界中に広く知られています。設立当初から会員数は18名で固定され、また終身会員であるため、原則生存中はアカデミーから脱退することができず、それは現在でも受け継がれています。

1788年
第一次ロシア・スウェーデン戦争

グスタフIII世は軍事力増強のために、1788年6月にロシアに戦争を仕掛け、自らフィンランドで陣頭指揮を執っています。
陸戦では苦戦を強いられたもののフィンランド湾の海戦で勝利し、名声を手に入れることに成功します。しかし劣勢になったロシアが、イギリス、プロイセンを仲介役に引き込み休戦に持ち込んだため、完全な勝利とはなりませんでした。 このときスウェーデン側も戦病死者が1万人を越え、戦費が年間の国費を上回るところまで膨れ上がるなど、戦争継続が事実上難しく、休戦は双方にとっての落としどころだったようです。

1790年
絶対王政の復活
1792年
暗殺

グスタフIII世は、国力が低下していた当時のスウェーデンを盛り立てた名君でしたが、最後はストックホルムのスウェーデン王立歌劇場で行われた仮面舞踏会の最中に暗殺されるという悲劇に見舞われます。
生前より「私は祖国を救い、軍事を強化し、文芸を推奨し、また、内政にも尽くした。そして祖国は、戦争に勝利することによってかつての栄光を取り戻すだろう。しかし、その時には、私は国民から見捨てられ、裏切られる事になるだろう」と周囲に述べ、自身の最後を予感していたと伝わっています。
また、この事件を作曲家ヴェルディが「仮面舞踏会」としてオペラ化し、今でも語り継がれています。

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