スペシャル

2013年8月7日(水)に行われた制作発表会の模様を一部ご紹介し、
公演の魅力に迫ります。
今回は、お芝居の『Shall we ダンス?』に因み、東宝ダンスホールでの開催。
作品世界を体現したパフォーマンスも披露されました。

パフォーマンス

まず、雪組トップスター・壮一帆による、ショー・ビッグモニュメント『CONGRATULATIONS 宝塚!!』の楽曲披露。アップテンポのメロディーラインに、演出家・藤井大介のキャッチーな歌詞。思わず口ずさみたくなるような主題歌を、壮の圧倒的な歌唱力で聴かせます。
続いて、雪組トップ娘役・愛加あゆが登場。彼女の雰囲気にぴったりの華やかな衣装に身を包み、お馴染み「Shall we dance?」の歌唱披露。そこに衣装チェンジした壮が加わり、まるで「王様と私」を彷彿させるような、優雅なデュエットダンスに繋がります。
雰囲気はガラッと変わり、スウィング・ジャズのスタンダードナンバー「SING SING SING (WITH A SWING)」に合わせて、壮と(この作品では女性ダンス教師役を務める)雪組・早霧せいなによる社交ダンスの披露。公演に先立ち、競技ダンスの雰囲気が味わえる、趣向を凝らしたパフォーマンスとなりました。

上演にあたり

周防正行氏

周防正行氏(映画『Shall we ダンス?』原作・脚本・監督)

この舞台を、どんな熱狂的な宝塚歌劇ファンの方々よりも、僕の方が楽しみにしているのではないかと思っています。あの映画が宝塚歌劇の舞台で、どんな風に変わって、楽しく美しく魅せてもらえるのかと、心から楽しみにしています。
今、「舞妓はレディ」という映画を製作中ですが、実はその企画を思い付いたのは、同時期に宝塚歌劇を熱心に観ていた時期でした。それまでは男の子たちが活躍する映画を創っていたのですが、女の子が活躍する映画が創れないかと、宝塚音楽学校や舞妓さんたちを取材したりという日々の中で、1990年代の初期に、涼風真世さん、一路真輝さん、天海祐希さんたちが活躍していた時代の宝塚歌劇を非常によく観ていましたので、今度「Shall we ダンス?」が、どんな宝塚歌劇の作品として甦ってくれるのかと、すごく楽しみにしています。

小柳奈穂子

小柳奈穂子(第一幕『Shall we ダンス?』演出担当)

99周年の終わり、100周年の幕開けとなる公演、また全世界で大ヒットした映画の初の舞台化ということで大変プレッシャーが多い中ですが、原作、そして社交ダンス、宝塚歌劇、色々なファンの皆様に楽しんでいただけるものにしたいと思っております。
『Shall we ダンス?』のタイトルの“we”、つまり「一緒に、みんなで楽しみましょう」という、エンターテインメントの素晴らしさを皆で分かち合えるように、原作の人情味、根源的な素晴らしさに、宝塚歌劇の華やかさを加えて、みんなで楽しめるハッピーな作品にして、年末年始そして宝塚歌劇の100周年を飾り、今後200周年までも続くものとして創っていきたいと思います。

藤井大介

藤井大介(第二幕『CONGRATULATIONS 宝塚!!』演出担当)

『CONGRATULATIONS 宝塚!!』は、文字通り“おめでとう、宝塚”、“万歳、宝塚”といったコンセプトのショーなのですが、99周年の宝塚のトリを飾らせていただく、そして100周年の東京の幕開けを飾らせていただくということで、大変責任を感じております。
今まで宝塚歌劇を支えてくださった皆様、応援してくださったお客様への感謝の気持ちをまず第一に、お祭りモードで、お客様と一緒に盛り上がることができるショーにしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

公演の意気込み

壮一帆

雪組トップスター 壮一帆

周防監督の素敵な作品を宝塚歌劇で舞台化するということで、こんなに幸せなことはございません。そして、花組でも大変お世話になっていた藤井先生のショーに再び出会えるということで、大変喜ばしく、幸せなことと感じております。
本日の制作発表のために社交ダンスのお稽古をしてみて、とても楽しいダンスだと感じました。その楽しさが作品を通してお客様にも伝わるように、組一丸となって頑張りたいと思っております。
そして、『CONGRATULATIONS 宝塚!!』は主題歌を歌っているだけでも、自分がワクワク、楽しくなってきました。エネルギッシュな楽しい99周年の締めくくりと、そして100周年の東京の幕開きを、華々しく皆様にお見せできるように、一生懸命頑張りたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

愛加あゆ

雪組トップ娘役 愛加あゆ

『Shall we ダンス?』は、日本版もハリウッド版も何回も観たほど大好きな作品だったので、こうして自分が出演できるということを本当に光栄に思います。
壮さんが演じられるヘイリーの妻・ジョセリン役を演じさせていただきます。ヘイリーと早霧さんが演じられるエラが創り出すダンスの世界の裏で、私はヘイリーとの夫婦愛をしっかりと演じて参りたいと思います。
そして、藤井先生のショーに今回初めて出演させていただけますので、嬉しく楽しみにしています。
お客様に楽しんでいただける舞台をしっかりと務めて参りたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

早霧せいな

雪組 早霧せいな

先日まで『ベルサイユのばら-フェルゼン編-』でオスカル役をさせていただいておりましたので、今回は、二度目の女性役なのですが、オスカルはスカートを履いておりませんでしたので、このようにスカートを履いて皆様の前に立っている今この瞬間も、かなりドキドキしています。
しかし、公演の初日には、女性の方から憧れていただけるようなカッコイイ女役になって、皆様の前に現れたいと思っておりますので、ご期待いただけると嬉しいです。
そして、ショーの方では、いつもの通りに“男役・早霧せいな”で挑みたいと思っております。
お芝居とショーのギャップをお客様に楽しんでいただけるように、精一杯頑張りたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

周防監督の、ちょっと裏話

●映画の制作発表も東宝ダンスホールでしたが

制作発表もそうですが、社交ダンスの企画が、まだ僕の頭の中にあるだけの時に「東宝ダンスホール」を訪れました。このダンスホールで踊るサラリーマンの姿を見て、映画『Shall we ダンス?』をやろうと決断できました。
映画の中で竹中直人さんが演じられた“ドニー青木”※という個性的なキャラクターが登場するのですが、実はそういう人たちがいっぱいいたんです。(笑)

※映画で竹中直人さんが演じる「青木富夫」の愛称。普段はさえないサラリーマンだが、社交ダンスでは一転、情熱的なラテンダンサーとして活躍する。

●宝塚歌劇でミュージカル化と聞いて

まず思い浮かべたのは、“ドニー青木”はどうなるのかということです(笑)。映画の中の個性豊かなキャラクターたちが、宝塚歌劇でどんな風に生まれ変わるのか楽しみにしております。

●実際にパフォーマンスを観て

社交ダンスは基本的に自分が踊って楽しむもので、競技会では審査員に見てもらうもの、いわゆる舞台で踊るダンスとは違うと映画製作の時に色々と痛感しました。
先ほどの踊りを拝見させていただいて、まず宝塚歌劇ということは“舞台で見せる社交ダンス”、それをすごく楽しみにしています。その一端を感じることができたパフォーマンスでした。

周防監督のお話を聞いての熱い想い

●小柳

原作は、とても映画的かつ当時日本映画の中でもサラリーマンの男性が主役というところが非常に新しくて面白かったのですが、それに対して宝塚歌劇版では、プロローグやショーシーンを入れてショーアップしていく部分と、ご覧になられるお客様は女性が多いので、女性の夢や女性側の感情を、宝塚歌劇ならではという点で掘り下げることができればと思います。
また、“ドニー青木さん”をはじめとするコメディ要素は、宝塚歌劇だからといって誤魔化すことなく、正々堂々と笑いを取っていきたいです。

●壮

どのような気持ちで映画を製作されたのか、社交ダンスの“競技”と“見せるダンス”は違うというお話を、とても新鮮に、且つ、嬉しく伺うことができ、これから演じていく上で、とても貴重なアドバイスをいただきました。
宝塚歌劇でしかできない『Shall we ダンス?』を、原作のエスプリをなくすことなく、良い意味で脚色して、お届けできればと思います。

●愛加

私は、壮さん演じられるヘイリーの奥さん役なので、どこまで踊るかなどはまだ分かりませんが、私が初めて『Shall weダンス?』の映画を観た時の感動を、宝塚歌劇の舞台をご覧になった方にも、同じように味わっていただきたいです。私が感じたその気持ちを忘れずに、しっかりとジョセリン役を務めたいと思っております。

●早霧

女性ダンス教師役という教える立場なので、中途半端に社交ダンスをやってはいけないと思っています。今日のパフォーマンスも、公演で振り付けを担当される社交ダンスの二ツ森司先生とみどり先生に付けていただきました。先生から教えていただいた社交ダンスの雰囲気を、宝塚歌劇の舞台で、さらに華やかさをプラスさせて臨みたいと思います。

公演のポイント

宝塚歌劇99周年のラストを飾る宝塚大劇場公演であり、100周年のスタートを彩る東京宝塚劇場公演でもあります。

お芝居は、周防正行原作・脚本・監督、役所広司・草刈民代主演により社交ダンス教室を舞台とした、ハートフルコメディの最高傑作、映画『Shall we ダンス?』の初のミュージカル化に挑戦。原作のテイストはしっかりと残しつつも、宝塚歌劇バージョンとして、より華やかに、舞台でしかご覧いただけない醍醐味を、十分に感じていただけることでしょう。
一方、ショーでは、記念すべき年を祝い、客席の皆様とも一体となり、明るく華やかに盛り上がるパワフルな『CONGRATULATIONS 宝塚!!』を上演。
世界的に有名な祭りをイメージしたシーンを散りばめながら、宝塚歌劇ならではの魅力を余すことなくお伝えします。

今、乗りに乗っている壮一帆を中心とした雪組に相応しい華やかな二作品。
宝塚歌劇雪組公演 NTT東日本・NTT西日本フレッツシアター ミュージカル『Shall we ダンス?』、ショー・ビッグモニュメント『CONGRATULATIONS 宝塚!!』に、どうぞご期待ください!!

 
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