STORYストーリー
創作スランプに陥った映画監督のグイド・コンティーニ(城田優)は、新作の撮影が迫っているにも関わらず、構想が浮かばず苦悩していた。
そんな中、結婚生活に不満を募らせた妻・ルイザ(咲妃みゆ)に離婚を切り出されてしまう。グイドは妻との関係修復とスランプ打開の為、ルイザを連れてベネチアへ逃亡。スパのマリア(原田薫)が誘うベネチアの温泉で癒しの時を過ごす筈が、グイドの新作と離婚危機スキャンダルを嗅ぎつけたマスコミが押しかけてきて休まる暇もない。その上、グイドの愛人・カルラ(土井ケイト)が追って来て、妻との溝も深まるばかり。
挙句に映画プロデューサーのラ・フルール(前田美波里)が、アシスタントで評論家のネクロフォラス(エリアンナ)を伴い脚本の催促にやってきた。撮影は4日後に迫っている。
女性たちに翻弄され現実から幻想の世界へと迷い込んだグイドは、少年時代に戻り母(春野寿美礼)の元へ。さらには自身の性を目覚めさせた娼婦・サラギーナ(屋比久知奈)との出会いへと思いを馳せ、失った愛を追い求める。
迷走するグイドは、成功の鍵となる自身のミューズ、女優・クラウディア(すみれ)に新作映画への出演をオファーするが・・・
城田 優コメント
私が演じるグイドは、スランプに陥り悩みを抱える映画監督であり、女性たちに囲まれるイタリアの色男です。まずは今年の頭に役作りも兼ねてイタリアへ行ってきました。カサノヴァのように女性と浮き名のひとつふたつ・・・とは残念ながらなりませんでしたが(笑)アントニオ・バンデラスさんが歌う『NINE』 の楽曲を聴きながら過ごし、幼少期からグイドの人間性やクリエイティビティを形成した、ラテンの濃密な人間関係のイメージを、少しはつかめたと思いますので、あとはグイドを取り巻く素敵な女性を演じられる女優さんたちの力をお借りして、魅力的なグイド像を創れたらと思います。昨年、長年の目標の一つでもあったグランドミュージカル『ファントム』の演出を通して、作品作りを経験させて頂いた事で、グイドのモノ創りでの迷いや挫折に、より共感出来るようになりました。主人公の、人生自体を模索する苦しみと喜びを、リアリティをもって体現したいです。
今回、演出の藤田俊太郎さんとは初めてお仕事をさせて頂きますが、今まで拝見してきた作品は、役者に寄り添い丁寧に創られた舞台という印象が深く、ご一緒させて頂く事をとても楽しみにしています。昨年は芸能活動20周年、今年は新たな1年を踏み出す年です。ミュージカル『NINE』を通して、藤田俊太郎さんに新たな城田優の魅力を引き出して頂けたら嬉しいです。