南米はリオ・デ・ジャネイロ。年に一度のカルナバルには、土地っ子のカリオカたちが三日三晩、サンバのリズムに踊り狂う。いよいよカルナバル、人々の心は浮き立った。
朝日にきらめく金色の砂浜。まず、このショーの主人公たちが登場する。義賊のソールと少年ボーロ、盗賊のオーロと子分のボールソ、物売りのマールと許婚ブリーザ、観光客の母娘メール夫人とエストレーラ嬢。
街の広場に貧しいカリオカをはじめ、多くの人々が集まって来る。そしていよいよ、華麗なカルナバルの幕開き。物語の狂言回し役は神父のルーアとシスター・マーマである。
朝の街の広場。二つの銀行で銀行強盗がある。犯人は義賊のソールと盗賊のオーロ。ポリスに賄賂を渡したので、警官は小さな声で「強盗だ!」と叫ぶ。群衆も「強盗だ!強盗だ!」と静かに合唱する。
午後の街角。盗賊のオーロは、観光客の母娘に接近して、あるクラブでエストレーラと一緒に踊りながらネックレスを奪う。これを見たソールは、オーロからそのネックレスを奪い取る。その途端、今度はオーロの子分ボールソにピストルで脅し取られ、頭を殴られてたちまち気絶。
夜の街角。パトカーに追われたオーロは、物売りの娘ブリーザに突然抱きついてキスし、警官たちをやり過ごす。しかし、この一回のキスで、オーロとブリーザに恋が生まれる。
昼の広場。義賊のソールの歌に合わせて、大勢の人達が踊り出す。ソールはエストレーラと、オーロはブリーザと、燃える太陽の下で恋を語り合う。しかし嫉妬に狂ったマールは誤ってブリーザを刺し殺してしまう。
夜の丘の上。盗賊のオーロは恋人を失った悲しみに慟哭する。その彼を慰めながら踊る物売り女ラービオス。
夜の街角。パトカーに追われたスリのボールソは、近くにいたメール夫人を強引に抱いてキス。ポリスをやり過ごして去ろうとするが、メール夫人はボールソに愛を求めて離さない。
ここは女ばかりのクラブ・バーバ。問題のネックレスを追って、ソールとオーロが女装してこのクラブにやって来る。ソールはやっとのことで、クラブ・バーバのマダムからネックレスを奪い取り、持ち主のエストレーラの首にかけてやる。
夜の広場では、カルナバル最後の夜のパレードが華やかに繰り広げられている。
夜明けの浜辺。盗賊のオーロは物売り女ラービオスに温かく抱かれながら山へ帰って行く。一方、ソールとエストレーラの恋も、夜明けと共に終わる。彼女はソールに熱い口づけを求め、泣きながら去って行く。その後、エストレーラが忘れていったネックレスを、ソールは母親のメール夫人に返すが、またもやスリのボールソに盗まれる。追いつ追われつ、揚げ句の果てに、ネックレスはシスター・マーマの義捐金箱へ。浜辺は朝日に映える。ボーロの飛ばした凧が舞い上がる。ソールの歌に合わせてカリオカたちが踊り出す。