ミュージカル
『群盗-Die Räuber-』
-フリードリッヒ・フォン・シラー作「群盗」より-
脚本・演出/小柳 奈穂子
「群盗」は1781年にシラーの戯曲処女作として出版され、翌年に舞台化された作品。18世紀ドイツの文学運動シュトゥルム・ウント・ドラング(疾風怒濤)の代表作で、ヴェルディ作曲によるオペラ化や、日本でも幾度も翻案されるなど後世に様々な影響を与えた名作です。自由と法の対立という現代にも通じるテーマ性を持ったこの作品を、宝塚歌劇版では愛と青春の物語としてドラマティックかつロマンティックに描き上げます。
18世紀のドイツ。貴族から金品を奪い、貧しい人々を救う群盗の一団が暗躍していた。その首領カールは実はモール伯爵の嫡子であったが、自分の地位と恋人アマーリアを狙う義弟の策略により、留学中に父から理不尽に勘当されたことで人生に絶望し、仲間に祭り上げられるまま義賊の首領となったのだった。一同は封建制度の残るドイツで自由と理想を求めて立ち上がる。だが、それは引き返せない破滅への道でもあった・・・