雪組公演 かんぽ生命 ドリームシアター ミュージカル・プレイ『凱旋門』前夜祭

2018.05.08

2018年6月8日(金)に初日を迎える宝塚歌劇雪組公演 かんぽ生命 ドリームシアター ミュージカル・プレイ『凱旋門』—エリッヒ・マリア・レマルクの小説による—の開幕に先立ち、5月7日(月)に宝塚大劇場で「前夜祭」が開催されました。   

写真 左から 朝月 希和、永久輝 せあ、奏乃 はると、美穂 圭子、彩凪 翔、真彩 希帆、望海 風斗、轟 悠、香寿 たつきさん、月影 瞳さん、彩風 咲奈、梨花 ますみ、朝美 絢、彩 みちる

前夜祭ではまず、初演と同じラヴィック役に扮した専科の轟悠と、ボリス・モロゾフ役の雪組トップスター・望海風斗、ジョアン・マヅー役の雪組トップ娘役・真彩希帆ら現役生により、物語の印象的な冒頭シーンの一部を披露しました。開幕に向け、白熱した稽古も中盤に差し掛かるなか、本番さながら情感豊かに演じられたパフォーマンスに、会場は大いに盛り上がりました。

その後、雪組組長の梨花ますみと、初演にも出演していた雪組副組長・奏乃はるとの二人による軽快な司会進行のもと、2000年雪組公演の初演で、ボリス・モロゾフ役を演じた香寿たつきさん、ジョアン・マヅー役の月影瞳さんをゲストにお迎えし、現役生からは轟と望海、真彩が参加して、懐かしい初演の映像を振り返りました。ときに客席からも笑い声が上がるなか、当時の想い出や今回の雪組公演への期待など、楽しいトークが繰り広げられました。

このトークコーナーでは、脚本を担当する柴田侑宏からの手紙と、演出・振付を担当する謝珠栄からのビデオレターで、前夜祭にあたってのコメントが紹介されました。そのなかで今回の再演では“望海の歌声を生かした構成にしたい”という謝の意気込みを受けて、柴田が、今の雪組に沿うようにボリス役を膨らませ、作品にしっかりと息づかせることで、より深みを増した演出になっている、ということが明かされました。

さらに、初演でハイメ・アルヴァレス役の安蘭けいさん、ローゼンフェルト役を演じた朝海ひかるさんからは、作品への愛と再演へのエールがこもったサプライズのビデオレターが届き、出演者とともに会場からも歓声が湧き起こりました。   

卒業生コメント

香寿 たつきさん

「『凱旋門』は、私自身がボリスというとても素敵な役に出合えて、今でも心の中に強く残っている作品です。私たちが演じた初演時は、小説や映画を拝見したり、先生方にお話を訊いたりすることで、作品の世界観を創り上げていきました。最近は、戦争などの不安や恐れなどを身近に感じることも多くなりましたが、そういった気持ちを転化できる作品だと思います。お客様に感動をお届けできる作品になるようこれからのお稽古でさらに深め、この作品を大切にタカラヅカに受け継いでいただければと願っています。必ず観に行きます」   

月影 瞳さん

「今日、劇場にいらっしゃる皆様もお感じになったと思いますが、こうして今回の雪組公演のお話を出演者の皆様から伺って、ますます本番の舞台を拝見するのが楽しみになりました。もし、客席からの熱い熱い視線を感じたら、それは私だと思ってください(笑)。身体に気をつけて、お稽古を頑張ってください。期待しております」   

出演者コメント

轟 悠

「こうしてお二人(香寿さんと月影さん)と話をさせていただくと、懐かしい想いとともに18年前の初演が、ついこの前のような気がしています。今、お稽古を進めるなかで、雪組の皆から私が逆に支えられているように感じています。初演と同じ役を演じるうえで、私自身がハードルをあげてしまいがちですが、気負いを取り払いつつ、ラヴィックという役をあらためて創り直したいです。ご覧いただくお客様はもちろんですが、初演に出演していたメンバーが今回の舞台を観ても、感動してもらえるような作品を目指したいと思います」   

望海 風斗

「前夜祭ではありますが、ボリス役で舞台に立たせていただき、お稽古場以上に感じることも多く、新たな発見がたくさんありました。本日得た感覚を大切にしながら、しっかりとお稽古していきたいです。初演に出演された方々が、この作品をとても大切に想っていらっしゃることを実感し、このような素敵な作品に出演できる嬉しさと同時に、初演に出演された轟さんと一緒に、新たに『凱旋門』をつくる機会をいただけたことに興奮しております(笑)。普遍的なテーマでもある、生きていくことのエネルギーを感じていただける作品ですので、初日には皆様が期待してくださる以上の『凱旋門』を、お届けできればと思っております」   

真彩 希帆

「『凱旋門』という作品に出合うことができ、今日は香寿さんと月影さんから貴重なお話を伺えて、とても幸せでした。ジョアンという役を演じさせていただくうえで、まだまだ課題はたくさんありますが、お稽古場からいろいろなことを吸収し、柴田先生や謝先生をはじめ、出演者の皆様とともに初日に向けて励んでまいります」   

続く歌唱コーナーでは、初演の、作曲家寺田瀧雄の名曲とともに、公演で歌われるシャンソンや挿入歌を、前夜祭だけのスペシャルバージョンでお届けしました。

最後は、自由への希望や平和への祈りが込められた名曲「いのち」を、ゲストのお二方も加えた出演者全員により披露。その歌声は、客席を巻き込んだ大合唱となり最高の盛り上がりを見せ、雪組公演の開幕に向けた期待感が、さらに高まる前夜祭となりました。

望海率いる今の雪組のために舞台美術や衣装も一新、名曲は歌い継ぎながら新しいナンバーと振付も加わり、出演者はもちろんのこと、スタッフ陣も新たな挑戦となる今作。6月8日の初日、宝塚大劇場に歌声あふれる美しいパリの街角が現れます。
雪組公演 かんぽ生命 ドリームシアター ミュージカル・プレイ『凱旋門』に、どうぞご期待ください!   

雪組公演『凱旋門』『Gato Bonito!!』

  • 宝塚大劇場:2018年6月8日(金)~7月9日(月)[一般前売:5月5日(土)]
  • 東京宝塚劇場:2018年7月27日(金)~9月2日(日)[一般前売:6月24日(日)]