ショーオルケスタ『Fire Fever!』

  • 稲葉太地が手掛けるショー・レヴューの世界
  • 彩風咲奈 ショー作品での魅力
  • 演出家 稲葉太地が語る

稲葉太地が手掛けるショー・レヴューの世界
~過去作から紐解く、今作の注目ポイント~

伝統を大切にしながら、新しさを取り入れることにも大らかなチャレンジ精神を見せる演出家・稲葉太地。今回、新しい雪組の幕開けに『Fire Fever!』を手掛ける彼が、宝塚歌劇への“愛”を込めてこれまでに生み出してきたショー・レヴュー作品について解説します。


稲葉 太地が手掛けるショー・レヴューの世界 ~過去作から紐解く、今作の注目ポイント~
ショーグルーヴ『Greatest HITS!』(2016年雪組)より


彼の近年のショー・レヴュー作品から象徴的なシーンを、「プロローグ」「中詰め」「フィナーレ」の流れに沿って取り上げ、稲葉作品の魅力と、今作『Fire Fever!』の注目ポイントをあわせてご紹介します。

感動の幕開け!
一気に作品の世界観へと誘うプロローグ

作品の掴みの部分となる“プロローグ”では、目を奪われるような煌びやかな仕掛けが多く見られます。光り輝く吊り物、スパンコールの衣装、まばゆい照明、時にはミラーボールが登場することも!オリジナルの主題歌をスターたちがテンポよく歌い継ぎ、これから始まる夢の時間へと期待感をそそります。

稲葉作品の魅力をピックアップ

アッと驚かせるような手法を取り入れて、プロローグからテーマをわかりやすく伝える稲葉のショー作品では、取り上げるテーマへの着眼点や、出演者へのリスペクトと愛にあふれる演出の数々で、彼らしいこだわりを見せてくれます。

Case01:グランドカーニバル『GOLDEN JAZZ』(2015-2016年月組)

当時のトップスター・龍真咲の歌唱力を生かす“JAZZ”と、月組の煌めく個性を表す極彩色をテーマに、年末年始を挟むお祭り公演という意味も込めてつくられた華やかな作品。
プロローグでは、ジャズ発祥の地ニューオリンズのカーニバル“マルディグラ”をフィーチャー。マルディグラの伝統色である紫・金・緑を随所にちりばめ、視覚的にも楽しめるシーンとなりました。

Case02:ショーグルーヴ『Greatest HITS!』(2016年雪組)

当時のトップスター・早霧せいなと雪組メンバーによる、躍動感とエンターテインメント性にあふれる作品で、彩風咲奈も大いに活躍しました。
冒頭の“Introduction”では、スマートフォンで音楽を聴く現代の若者が、見慣れぬジュークボックスに遭遇し…というユニークな演出で観客の心を惹きつけました。

Case03:レヴューロマン『シャルム!』(2019年花組)

当時の花組トップスター・明日海りおの退団作品。 “魅力”を表すフランス語のタイトルには、色香や魔法、呪文といった意味もあり、明日海の多面的な魅力を詰め込んだレヴューです。
プロローグでは、作品のテーマにつながる挑戦的な雰囲気と妖しさを濃厚に表現し、宝塚歌劇ならではの圧倒的な華やかさで心を掴みました。

『宝塚幻想曲(タカラヅカ ファンタジア)』(2015年花組)より

明日海のトップスター就任後初のオリジナルレヴュー『宝塚幻想曲(タカラヅカ ファンタジア)』も担当していた稲葉は、印象的な場面のオマージュシーンを盛り込み、その思いやりある演出でも、好評を博しました。

『宝塚幻想曲(タカラヅカ ファンタジア)』(2015年花組)より

『Fire Fever!』の注目ポイント

新生雪組で挑む、新作オリジナルショーの今作。新たな時代を印象づけるプロローグの演出にも期待が高まります。スタイリッシュな爽やかさが持ち味の新トップスター彩風咲奈が、炎のような色気とホットなエネルギーを炸裂させる姿をお楽しみに。

ボルテージは最高潮!
劇場が一体となる高揚感を楽しむ中詰め

構成される様々なシーンの中盤で、多くの出演者たちが舞台に登場し、ひときわ華やかな場面が“中詰め”です。セリや盆を活用したダイナミックなステージングや、出演者がズラリと居並ぶ華々しさが魅力の一つ。大人数での総踊りや大迫力の歌唱で、舞台と観客が一つになるかのような最高潮の盛り上がりが楽しめます。

稲葉作品の魅力をピックアップ

お客様のボルテージが最高潮に達する中詰めは、演出家の腕の見せどころといえますが、彼の作品では、それぞれの作品、組、出演者に愛情を注ぎながら、一貫したテーマの中に独自の世界を生み出す工夫が際立ちます。

Case04:グランドカーニバル『GOLDEN JAZZ』(2015-2016年月組)

巨大なシャンデリアが鎮座する高級クラブを舞台に、スウィング・ジャズの名曲「Sing Sing Sing」を歌い、踊り継ぐ豪華な中詰め。王道のジャズナンバーに多様なアレンジを加えることで、一段とゴージャスで大人っぽく、オシャレな印象に仕上げ、龍を中心とした当時の月組のメンバーでこそ成し得るアプローチで盛り上がりを創出しました。

Case05:レヴューロマン『カルーセル輪舞曲(ロンド)』(2017年月組)

日本初のレヴュー『モン・パリ』誕生90周年と、当時の月組のイメージを重ねたフレッシュなレヴュー。中詰めでは、「祝祭」のブラジルの地へ。舞台狭しとステージ全体を使い、圧巻のサンバステップで魅了しました。
この作品でトップスター大劇場お披露目となった珠城りょうが、通し役として回転木馬(カルーセル)の白馬の王子に扮しました。世界巡りの旅をテーマとするストーリー性が生かされたレヴューで、個性豊かな月組のために様々なキャラクターを登場させました。

Case06:レヴューロマン『クラシカル ビジュー』(2017年宙組)

銀河に生まれた星々が、当時のトップスター・朝夏まなと扮する、宙(そら)の太陽“クラシカルビジュー”と出会い、ともに宝石になるために地球を目指し、最後には朝夏が戴く王冠が完成する…という壮大なストーリー性のあるレヴュー。
中詰めでは、ゴージャスな黄金郷でスターが次々と歌い踊り、エルドラドの王となった朝夏の登場で最高潮の盛り上がりに!ラストは、男役による総踊りで圧倒し、クラシカルな雰囲気と激しさをあわせ持つシーンで魅了しました。

『Fire Fever!』の注目ポイント

タイトルにある「ショー オルケスタ」のとおり、まるでオーケストラのように、出演者一人ひとりの個性、魅力が重なり混じり合って、さらに競い合い、火花を散らして…多彩な場面をお届けします。中でも最高の盛り上がりを担う中詰め“スパニッシュ”の情熱的なシーンでは、これまでに見たことのない雪組の魅力も発見できそうです。

これぞ宝塚歌劇!
“様式美”で魅せるフィナーレ

“フィナーレ”とは、最後の幕、大詰めという意味で、作品の締めくくりにあたる重要なシーンです。ラインダンス、大階段での群舞、トップコンビのデュエットダンス、そしてパレード(階段降り)という一連の構成が一般的で、エトワールと呼ばれる歌い手のソロも聴きごたえ抜群。そして、最後に大きな羽根を背負ったトップスターが大階段から降りてくるシーンは、宝塚歌劇ならではの醍醐味です。

稲葉作品の魅力をピックアップ

既存の枠にとらわれないアイデアを盛り込みながら、宝塚歌劇らしさをしっかりと味わえる稲葉のショー作品。フィナーレの様式美を、テーマや出演者に合わせてどのようにコーディネートされるのかも、ワクワクさせてくれるポイントです。

Case07:レヴューロマン『宝塚幻想曲(タカラヅカ ファンタジア)』(2015年花組)

宝塚歌劇のレヴューの伝統と、日本古来の美、そして現代を融合させたファンタジックな作品。
フィナーレの冒頭には大階段に明日海が登場し、日本の四季を象徴する「さくらさくら」を独唱。娘役による優雅なダンスシーンへと移り、男役が加わると、花組ならではの現代的なダンスをイメージさせる、三味線のロックアレンジによる黒燕尾の群舞へと発展します。流れるような秀逸な構成で、宝塚歌劇のレヴューに新たな風を吹かせました。

Case08:ショーグルーヴ『Greatest HITS!』(2016年雪組)

緻密な構成で観る人を唸らせた、印象深いフィナーレシーンの一つ。
直前の場面をうけて流れるように展開するデュエットダンスでは、「愛があれば世界はいつか一つになれる」という稲葉の願いに応えるように、芝居巧者として定評のある早霧・咲妃みゆのコンビが、楽曲「Over the Rainbow」に乗せて幸福感たっぷりに表現し、大きな感動を呼びました。

Case09:レヴューロマン『クラシカル ビジュー』(2017年宙組)

退団公演となる朝夏の魅力を様々な光を放つ宝石に投影し、その輝きを最大限に味わう作品。
フィナーレでは、舞台を星空に、そして朝夏をひときわ輝く大きな星に見立て、クラシカルな黒燕尾の様式美がきわだつ演出によって、スターの個性と宝塚歌劇のレヴューの真髄をともに表現しました。
フィナーレ構成はオーソドックスな手法をとりながらも、当時の宙組の特色を引き立たせる見ごたえのあるアレンジが評判となりました。

『Fire Fever!』の注目ポイント

彩風咲奈と朝月希和の新トップコンビ大劇場お披露目となる今作、フィナーレナンバーでのデュエットダンスは最大の見どころとなります。しっとりと大人っぽい印象の二人による、優美なダンスをご堪能ください。また、プロローグや中詰めなど様々なシチュエーションで披露されるデュエットや、それらとの対比も見逃せません。

作品ごとにこだわりと愛情を感じさせてくれる稲葉太地のショーと、新トップコンビ、彩風咲奈・朝月希和を中心とした新生雪組との熱いコラボレーションに、どうぞご期待ください。

新トップスター・彩風咲奈 ショー作品での魅力

この公演がトップスター大劇場お披露目公演となる彩風咲奈。
これまでに出演した作品の画像とともに、ショーでの彩風の魅力に迫ります。

抜群のスタイルを生かしたダンス

舞台のどこに居ても映えるスラリとしたスタイルと爽やかな表情で、下級生の頃から熱い視線を集めてきた彩風。端正な佇まい、全身から溢れ出すような伸びやかなダンスは見どころの一つです。

  • 『SUPER VOYAGER!』(2017年)

    『SUPER VOYAGER!』(2017年)

  • 『シルクロード~盗賊と宝石~』(2021年)

    『シルクロード~盗賊と宝石~』(2021年)

ショー作品への出演を重ねるごとに、クラシカルなシーンにとどまらず、リズムを刻むポップな場面、舞台いっぱいに広がるダイナミックなダンスにいたるまで、多才な魅力を発揮してきました。

  • 『La Esmeralda(ラ エスメラルダ)』(2015年)

    『La Esmeralda(ラ エスメラルダ)』(2015年)

  • 『Music Revolution!』(2019年)

    『Music Revolution!』(2019年)

情感豊かな歌声

作品ごと、場面ごとに異なるイメージを要求されるショー作品において、彩風のハートフルな歌唱は、その場の雰囲気をガラリと変える力を持っています。宝塚歌劇らしい煌びやかな場面から、モダンで魅惑的な場面まで、メロディーに心をのせてシーンを自在に彩ります。

  • 『Music Revolution!』(2019年)

    『Music Revolution!』(2019年)

  •  『シルクロード~盗賊と宝石~』(2021年)

    『シルクロード~盗賊と宝石~』(2021年)

感性と表現力

彩風のもう一つの武器はその表現力。持ち味の正統派な魅力と誠実さを感じさせながら、コミカルな場面や茶目っ気のある明るい表情でも観る人の心をとらえてきました。そこに、燃え滾る大人の男役の色香も備わり、いよいよ雪組のトップスターとして、無限の輝きを放ちます。

  • 『ファンシー・ガイ!』(2015年)

    『ファンシー・ガイ!』(2015年)

  • 『Gato Bonito!!』(2018年)

    『Gato Bonito!!』(2018年)

  • 『SUPER VOYAGER!』(2017年)

    『SUPER VOYAGER!』(2017年)

  • 『シルクロード~盗賊と宝石~』(2021年)

    『シルクロード~盗賊と宝石~』(2021年)

幅広い表現力とエモーショナルな歌声で、早くから注目されてきた彩風が、新トップスターとして挑むオリジナルショー『Fire Fever!』。炎のように熱くエネルギッシュな作品で開花する、彩風咲奈の新たな魅力にご期待ください!

演出家 稲葉太地が語る
ショー オルケスタ『Fire Fever!』の見どころ

粋でモダンかつ、宝塚らしい香りを随所に散りばめた作風で、幅広く支持を得る演出家・稲葉太地。作品に込めた愛情が言葉の端々からこぼれる稲葉に、その熱い想いを聞いた。

炎、熱、そして火花。雪組の熱さを感じられるショーに!

今作に込めた想いを教えてください。

彩風咲奈を中心とした新生雪組全員での初めてのショーになりますので、出演者それぞれが、これまでとは違った表情を見せてくれると期待しています。タイトルの前につけた、オーケストラを意味する“オルケスタ”には、一人ひとりの魅力が重なり合い、競い合って火花を散らしてほしいという想いを込めました。 “炎(Fire)”と“熱(Fever)”そして“火花”を舞台から感じていただける作品を目指しています。

場面構成を教えてください。

オープニングはジャングルをテーマに、彩風扮する新たな王の誕生から、全員での激しいダンスで始まります。幕開きからとても格好いい場面になりそうで、私も楽しみにしています。
その後、コミカルな場面、男役のスーツの場面、そしてスパニッシュの中詰めへと続きます。

中詰め以降の見どころは?

一番の目玉は、彩風を含めた約70名でのラインダンスです。今回の公演のお芝居は、人気漫画を原作としたミュージカルなので、きっと初めて宝塚歌劇をご覧になる方もいらっしゃると思います。そこで、初めての方もすでにファンの方も、皆さんに楽しんでいただけるように、ひときわ豪華なラインダンスを用意しました。この場面では、彩風が唯一の男役となります。
他にも、彩風扮する“火の鳥”が、ある“娘”(朝月希和)に力強く命を吹き込み、最後は全員が翼となって未来へ羽ばたいていく、“Fire Bird”という場面をつくりました。新たなスタートを切る雪組全員が、手を携えて進んでいってほしいという願いを込めています。

新トップコンビの見せ場は?

“Fire Bird”の場面では、短い時間ですが、彩風の包み込むような大きな愛とそれを受け止める朝月の姿から、新トップコンビの関係性を感じていただけると嬉しいです。そして、やはり、デュエットダンスですね。それまでのワイルドで情熱的なシーンとは打って変わって、フィナーレではしっとりとしたデュエットダンスをお見せする予定です。

新生雪組の多面的な魅力を引き出す

新トップスター・彩風咲奈の魅力と、今作での見どころは?

初めて一緒に仕事をした下級生の頃の爽やかなイメージが強く残っていたのですが、先日の全国ツアー公演では、安定感と熱量のあるスターだなと感じました。これまで内に秘めていた彼女の新たな魅力を、稽古場で一緒に模索しながらつくり上げていきたいですね。ワイルドさ、クールさ、そして情熱的な側面や包容力もお見せできる場面を用意していますので、楽しみにしていてください。

彩風とは前回担当した2016年『Greatest HITS!』以来ですね。

5年前の当時もいろいろな場面で活躍してもらい、ショースターとして大変魅力的でしたが、今やセンターの立場ですので、自身の魅力をいかに周りに波及させ、組をどう引っ張っていくかということも求められます。トップスター・彩風咲奈の持つ未知数の魅力を、余すところなくお客様にお見せするために、今回またコラボレーションできることがとても嬉しいです。

相手役の朝月希和にとっても、トップ娘役としての大劇場お披露目公演です。

彼女から感じるのは、宝塚に対する大きな愛と、娘役への強いこだわりです。度重なる組替えを経験し、その度に蓄積されてきたものがありますから、寄り添うだけではなく、男役と対等に向き合えるのではないでしょうか。元々チャーミングな娘役ですが、大人っぽい場面のほか、お披露目公演ならではのフレッシュさもお見せしたいですね。

朝美絢の活躍にも注目ですね。

朝美には、オペラで有名なドン・ジョヴァンニを現代風にアレンジした場面をオープニングの後に用意しました。ちょっとコミカルな場面で、彼女がこれまでに演じたキャラクターとは違う雰囲気の色男をどう見せてくれるのか非常に楽しみです。強い男役像が印象的ですが、ハートフルな温かさも表現できる人ですから、今回も場面ごとに多彩な魅力を見せてくれるだろうと期待しています。

綾凰華、縣千など、若手スターの活躍にも期待が集まります。

綾は今年で入団10年目ですね。“男役10年”と言いますが、これまで男役として身につけたものをどのように花開かせていくか、注目しています。“Fire Bird”の場面では、朝月の恋人役をやってもらうので、綾自身が持つ優しさが表現された魅力的なシーンになるのではないかと思っています。
また、縣は、その男役らしいビジュアルがとても魅力的ですよね。今回は、フィナーレ前に彼女を中心とした16人のダンスの場面をつくりました。大劇場の大きな舞台で、ダンスのみでどれだけの熱量を伝えられるか、お客様には過度なほどに(笑)ご期待いただきたいと思います。

最後にお客様にメッセージをお願いします。

今作は彩風咲奈を中心とした雪組全員が揃う最初の公演です。新しい始まりとは、何色にも染まれる、どこへでも行けるということ。なかなか劇場でご観劇いただけることが困難な時節ではありますが、この新生雪組の始まりの時を、多くの皆様に祝福し、応援していただけましたら幸いです。

稲葉太地

プロフィール
稲葉 太地

静岡県出身。2000年宝塚歌劇団入団。2006年『Appartement Cinéma』(花組)で演出家デビュー。2009年に『SAUDADE(サウダージ)』(月組)で詩的な芝居の要素も取り混ぜて構成した自身初のショー作品を手掛ける。『Carnevale(カルネヴァーレ) 睡夢(すいむ)』(2010年雪組)で宝塚大劇場デビュー。その後『ルナロッサ』(2011年宙組)、『Celebrity』(2012年星組)はじめ、多彩なショーやレヴューを次々に発表。2015年には第二回宝塚歌劇団 台湾公演で『宝塚幻想曲(タカラヅカ ファンタジア)』(花組)を担当し、『Greatest HITS!』(2016年雪組)、『カルーセル輪舞曲(ロンド)』(2017年月組)、『クラシカル ビジュー』(2017年宙組)など、意欲作を演出。2018年には、宝塚歌劇初の舞浜アンフィシアター公演『Delight Holiday』(花組)で、新たな試みにも挑戦。2020年には大作『アナスタシア』(宙組)の演出も手掛け、ミュージカル作品でもその手腕を発揮。演者の個性と実力を最大限に活かす演出に定評があり、高い美意識に裏打ちされたダイナミックな作品作りで、宝塚歌劇の可能性を広げている。