礼真琴が演じた役 in 『ロミオとジュリエット』
ラブストーリーの名作「ロミオとジュリエット」にスペクタクルで現代劇要素を盛り込んだ大ヒットミュージカルが、初めて宝塚歌劇に登場したのは2010年の星組公演。その後、2011年雪組、2012年月組、2013年星組と再演を重ねています。星組で再演される3度の公演すべてに出演する星組トップスター・礼真琴が演じた役を、振り返ってみましょう。
2010年 星組公演
【愛】
入団2年目にして、宝塚歌劇版オリジナルの役に世界で初めて生命を吹き込むという、文字どおりの大抜擢となった「愛」役。物語の未来を暗示する「死」とともに、恋人たちを巡る葛藤をダンスで象徴的に見せていく難役だが、身体能力の高さも武器に、ひたむきな努力で挑み、一躍注目を集めた。
梅田芸術劇場メインホール・博多座公演
<主な配役>
ロミオ:柚希 礼音 ジュリエット:夢咲 ねね
ティボルト:凰稀 かなめ
ベンヴォーリオ:涼 紫央
マーキューシオ:紅 ゆずる
2013年 星組公演
【ベンヴォーリオ】 ※紅ゆずると役替わり
入団5年目の再演で、礼は新人公演を含め3役に挑戦した。そのうちの一つは、紅ゆずるとの役替わりで演じたベンヴォーリオ役。主人公ロミオの親友という重要な役どころで、エネルギッシュな若者たちのナンバー「世界の王」、友を想って溢れ出す苦悩を吐露するナンバー「どうやって伝えよう」など、歌声に多様な感情を滲ませ、強烈な印象を与えた。
【愛】 ※鶴美舞夕と役替わり
初演の「愛」役で好評を得た礼。その後、下級生ながらさまざまな役を演じ、着実に経験を積み重ねてきたところで、再びこの役を与えられた。「愛」の清らかさとしなやかな強さ、そして深い慈愛を、表現力を増したダンスで描き出し、観客の心を魅了した。
【ロミオ】 <新人公演>
礼は新人公演のロミオ役で、初主演を果たす。歌唱力でも高い評価を受ける礼にとっても、いくつもの難しい曲を歌いこなさなくてはならない舞台は、大きな挑戦となった。新人公演らしい初々しさを持ちながら、高い技術力で、初めて知った恋の喜びと、愛ゆえに苦悩する青年像を瑞々しく演じた。
宝塚大劇場・東京宝塚劇場公演
<主な配役>
ロミオ:柚希 礼音 ジュリエット:夢咲 ねね
ティボルト:紅 ゆずる/真風 涼帆(役替わり)
マーキューシオ:壱城 あずさ/天寿 光希(役替わり)
ベンヴォーリオ:礼 真琴/紅 ゆずる(役替わり)
3つの役を通して『ロミオとジュリエット』の世界を体験し、そのたびに進化を遂げてきた礼真琴。今、トップスターとなり、さらに輝きを増した礼のもとに、再びロミオが帰って来ます。ジュリエット役の舞空瞳ら星組メンバーとともに紡ぐ壮大な愛の物語に、どうぞご期待ください!
『ロミオとジュリエット』Roméo & Juliette Le spectacle musical de GÉRARD PRESGURVIC D’après l’œuvre de WILLIAM SHAKESPEARE
原作/ウィリアム・シェイクスピア 作/ジェラール・プレスギュルヴィック